演劇は人間を通して、すべてのことを表現する芸術(意訳)

なんで、そんなことをしなくてはいけないか。
物事の多面性を知るためだと思う。
一つの事象から見える事実は、一人の人間の観点ではどんなに客観性を持とうとしても拡がりに限界がある。
それを他者の観点とすり合わせていくことで、新しい価値観や観点を持ち、より深く知るという行為の一つの方法。
なのに、自分の体験だけだったり、自分と同じ考えのサークルの中でしか通用しない見方で全体を見て、それがすべてで、善か悪か決めるというのは、本当に愚かしい行為だと思う。
そうなってしまうのは、利己的な演劇観点でしかなく、その先に見えるはずのものに目を向けず、自らの全能感に酔いたいために演劇をしているだけに過ぎないのではないだろうか。
演劇は多面性を知り、その先に何があるのかを考え、追求していく方法に長けているはずである。
また、他者との感情理解にも長けているのではないだろうか。
人がなぜその状況になってしまったのかを知ろうろするものではないだろうか。
なぜに、二元論に割り切れてしまい、それで世界が閉じていくことをよしとしてしまうのかが、本当にわからない。
そして、そのことをやはり知ろうとしてしまうので、頭がぐるぐるとなる。