馨的海外公演日記2001

9 sep. rainy (nearly typhoon)
台風が近づいて来てる。ホントに出発できるのだろうか・・・
いくら晴れ男でもこの時期の台風までは進路は変えさせられないだろう。
それよりも、この大荷物をどうやって鞄に詰め込むのかの方が今の俺には大問題なのだが・・・更に言えば、2ヶ月もの海外公演について行くことをほんの6時間程度で決めてしまう自分も問題かもしれない。問題は山積みだ。但し、それは過去の選択の問題であって当面の問題は今自分が持ってる鞄にはこの大荷物は入らないと言うことと、この時間ならまだドン○ホーテはまだ開いてるという事実だ。この間の仕事の買い物の時についでに買っておくべきだったのだろうか。スーツケース。
1時間後には、なぜか新品のスーツケースは僕の目の前に鎮座しており、尋常じゃない重さの鞄には適当に(まさに適当に、まるで国内旅行にちょっと出かける程度の勢いで)詰め込まれていた。当面の一つ目の問題は回避(?)
次は海外に行くことに対するリアリティの無さ。。。
考えても仕方ないし、どっちにしろ行くので関係ないことだろう。そう踏切がついたのでよしとする。
後悔は既に鞄を閉めた後の祭りなので、家に置いて行くことにする。

10 sep. rainy (nearest typhoon)
Until London
どうやら奇跡は起きるものらしい。
近くまで来てた台風は進路を西に変えてしまった。時間通りにドイツに向かって飛行機は出発するらしい。
前回のイギリス行きと違って、今回はJALなので快適そうだ。
空港に着いたのは10:00少し早めに到着した。12:00の飛行機なのでちょうどいい時間だろう。これなら弱冠買い物なども出来そうだ。と、思っていたらCheck Inで引っかかってしまた。荷物の重量が35キロもある。普通で20キロなので、15キロオーバー(笑)JALのサービスで、30キロまでは無料にしてもらった。5キロ分の荷物は手持ちに変更。公演で使うと思われるガムテープや雑黒。この辺りが荷重の問題みたいだ。空港のCheck In Counterの目の前で荷物を拡げて幾つかの荷物を抜く。当面の問題は回避したようだ。
空港の本屋でブリジットジョーンズの日記が読みたいなどと思って、探して見るが見つからない。帰ってから探して読もう。って、ずーっと探してる気がする。困ったものだ。
幕末ものの本と、零戦ものの本。今回の旅のお供はこのあたりで。短い時間で適当に掴んでレジに行き購入。うーん適当。
なんてやってる間に飛行機の時間。
今回はJALなので(?)各席に液晶の小型テレビが付いている。これで好きな映画とかが見れるらしい。しかし、ちっちゃい液晶で13時間の長旅のお供には少しきついかもしれない。。。と、思ってプログラムを見たら、まだ公開していない映画を沢山やるようだ。しかもブリジットジョーンズの日記もやるようだ。危ない。。。映画観っぱなしで寝られない。
結局、ブリジットジョーンズを見て、みんなのいえを見て…やっている映画のプログラムは全て制覇してしまった…ジャン・レノが主演のしょうもないコメディも見てしまった…
今回は映画評とかではないので、内容についてはまた後日。
ミニシアターでオールナイトを観ているような飛行はあっていう間に終わり、ヒースローに到着。相変わらず小汚い感じの空港だ。でもなんか落ち着く。
ここからトランジットでデュッセルドルフへ。乗り換え時間は2時間弱。
移動中にWHSmith発見。ちょっとしたコンビニのようなお店だ。なんか帰ってきたぞイギリスって感じで嬉しかった。でも、今回に関しては通過するだけ。

to Dusseldorf
Londonに未練たらたらでDusseldorfに出発。
遅い時間の飛行機なので、既に日本人なんてのは乗ってない。しかも、Dusseldorf行きなので尚のこと。そして機内はドイツ一色になってしまった。まあ、いいけどさ。英語が通じない機内は少し辛いけど。1時間強我慢すればいいだけのこと。
ってなこと考えてる間にドイツ。1時間半って短いよな。空から見たドイツの印象は明るい。
Londonの暗さに対して、ドイツは街が光ってる。夜景が空から見る分には綺麗だ。でも、明るすぎかも。
そんな事を考える間に、着陸。
Passport Controlだ。あまりの直線と綺麗さのためブレードランナーか、アウシュビッツを思い出す。こんな所に長い列ってのはなんかあまりに非人間的な感じだ。あんまりにも小綺麗なのはお好みではない感じだ。
お洒落なんだけどね。ちょっとやりすぎ。とか思って外に出たけど。まだ迎えは来ていない。
少し早く飛行機が着いたようだ。。。恐るべしGerman。時間通りに着くなんて。しかも少し早い。イギリスでは考えられない事だ。今回、僕は後から旅公演に参加することになっていたので、先に来てる他のメンバーに電話してみる。
どうやら、少し空港で時間を潰さなくてはいけないらしい。空港を探検することにした。
・・・しかし、特に目新しいものは無し。もう少しなんかこう、インターネットに接続できる電話機とかないのかなあ。。。ドイツはそんなにSmokerに厳しくないらしくあちらこちらに灰皿のスタンドがある。
一服終了。
トイレに行きたくなったので、トイレを探す。トイレ発見。
・・・なんでだ。こっちに来てトイレに入るたんびに思うことだけど、なぜ、トイレでしかも男性専用で、コンドームを売ってるのだ。謎だ。確かに、体の部分的には同じ箇所を使うけど、、、用途が違うじゃんか。ま、使用を喚起するのは確かかもしれないけど。
お迎え到着。外に出る。寒い。冬だ。9月のこの時期でこんだけ寒いなんて・・・辛いなあ。
劇場のすぐ近所のアパートに到着。これから一週間ここで暮らすことになる。どうもドイツは苦手かもしれない不安を抱えつつ就寝。

11. Sep rainy sometime sunny
今日は劇場打ち合わせの予定。但し、時間は未定。
こまったもんだ仕方ないので、stayしてる所の下のスーパーで買い物をしに行く。
汚い暗い。どうやらターキッシュのお店らしい。野菜と弱冠の調味料と肉とチーズ。地方の個人経営のちっちゃなスーパーって感じだ。
びっくりしたのは野菜の大きいこと。特にキャベツがでかい。こりゃ子供も中に入るわなって感じ。人間の頭よりも大きなキャベツ。基本的に野菜は大きい。米発見。なんと5キロで8マルク(1マルク=50円)とりあえずタマネギとジャガイモとにんじん、卵、米を購入して戻る。
戻ってなんとなく、ご飯を作る。調味料が大したものがなかったのでコンソメっぽいスープ。にんじんとジャガイモ、タマネギ。タマネギは半透明になるまで炒めてから、スープに入れた。しばらく煮込んで出来上がり。至ってシンプル。
それとついでにご飯も炊いたけれど、お鍋で炊いたのでお焦げを作ってしまう。失敗。
でも、ご飯自体は美味しく炊けた。8マルクの割にはうまい米だ。
食後、夜ご飯のための下ごしらえをする。スープをもう一度作っておけば、後はソーセージでもあればいいかなって思ったのに。スープが出来たらみんなハイエナのように平らげてしまった。夕食になるはずだったのに・・・

11,sep after 16;00
4時になって、劇場に打ち合わせをしにいく。
行ってみたら制作スタッフの人間しかいなかった。今日はテクニカルのスタッフは全員オフだそうだ。
とりあえず、ランチとディナーの時間だけが決められるっていう程度のよくわからないっていう事だけが分かる不毛な打ち合わせをして目一杯疲れた。
とか言っていたら、アメリカが攻撃されたニュースが入ってくる。ドイツの後のツアー先はニューヨークだ。しかも、マンハッタン。笑えないよ・・・インターネットでいくつかの報道映像を見たけれど、何度見ても特撮の映像にしかみえない。
その後、夕食を食べにデュッセルドルフの旧市街に出かける。しかし、人がいないこといないこと。きっと、みんなCNNとかのテレビ番組に釘付けなのではないだろうか。ニュースがすごいことになってるのはたしかだよな。
スペイン料理のお店で歓迎会を開いてくれた。どうもこういうのは苦手らしい。。。
食事になって更に苦手なものが・・・パンに胡桃が・・・胡桃アレルギーの僕には強敵だ。ドイツのパンやペーストには油断をすると胡桃が入ってることが多い。とても怖い。
結局、ホワイトブレッド(なんにも入ってないパン)を用意してもらって、事なきをえた。
ドイツは胡桃アレルギーが少ないらしい。どうやら危険地域のようだ。

12.sep cloudy
とりあえず、本日のメニューはご飯と、ソーセージ。それから、根野菜のスープ、スクランブルエッグ。朝から結構きっちり食べた。
今日は11時から劇場のテクニカルのスタッフとやっとこ打ち合わせ。
日本から連絡を入れてもまったくレスポンスがなかったので、今の状況がどうなってるのかもわからない。
とりあえず打ち合わせ。
ここに来て、驚愕の事実発覚。
なんと今日の仕込みは14時から18時までしか作業が出来ないらしい。向こうが考えてるタイムスケジュールだと、今日は劇場をベーシックな状態に戻すための日にちに設定してるらしい。それだとまるまる一日作業が出来なくなってしまう。
それだと、本番にまにあわなくなってしまうので強行しようかなって思ってたらチーフ以外のメンバーは状況が分かってるみたいで、今日中につり込み(照明のスポットをバトンに吊る事)を済ませられるようにしてくれた。
どうやら、ここの小屋は人間関係が複雑そうだ。
なんやかやで吊り込みが終わってステージ(ステージ上のスポット)の仕込みまで出来た。なんとかなりそうだ。それでもタイムスケジュール的に厳しいのは確実。
いろいろと不安を残しつつ作業終了。
滞在先にインターネット出来る環境がないので、劇場の電話回線を借りてインターネット。
アメリカの状況も気になるし、何よりメールボックスがパンクしてしまう。とりあえず、現状ではニューヨーク公演がどうなるかはわからない。弱冠買い物をしてから帰宅。少し疲れたので早めに就寝。

13.sep cloudy
今朝はご飯とスープとタマネギ入り卵焼き。ちょっと手抜き。
今日から本格的に仕込み。
とりあえず、僕の立場がとてもいい加減な感じ。ツアーの2週間前にいきなり行くことになって、ポジションとしては足りないポジションの補填要員として参加してるので、何でも屋さん状態。
照明が上がらないことには他のパートもどうしようもないので、とりあえず今日の所は照明さん。本番時は映像さんなのでそれの仕込みもしなくちゃいけないのだけど、それは今のところ後回し。回路チェックをしようと思ったら、照明の若い男の子しかいないのでその子に頼んだら、仕込み図と違うとかっていうのでパニック起こしてて結構時間がかかってしまった。後で聞いたら年は22歳(若い)。照明さんになってから大体2年くらいの人だった。もともとは水管工をしてたらしい。面白い男の子だ。本人は若すぎるって気にしてた。でも、頑張ってるからよしって感じ。
ツアーのメンバーは照明プランナー、オペレーター。音響オペレーター。舞台監督+僕。必然、シュートは僕の仕事。日本での本職は照明さんだから何の問題もない。仕込んでる灯体の数もそんなに量がないので楽。
午後までになんとなくシュートが終わって、その後弱冠映像のパートの分の仕事をして夕方から場当たりしつつ明かりと音のきっかけを決めていく。
そのまま23時まで作業したけど、結局途中に稽古がはいってしまったりなんだりで前半部分までしか出来上がらなかった。
今日はひさしぶりに沢山働いた。疲れた。

14.sep sunny sometime cloudy
今朝のご飯はヒッコリーと人参のスープ。それと御飯。リゾットにして食べた。満足。
今日は初日。朝の9時から仕込み。っていうか、昨日の続き。
役者陣は10時に来るのでその間に直し。シュート直しが終わったくらいで役者が来て、また場当たり。
そのまま4時までで最後まで場当たりして荒通ししてから本番へ。映像の分の仕事をほとんどしてないのでかなり不安。映像さんなんてのは実は初体験なのでどうしましょうって思いながらだけど、やるしかないよね。映像のためだけに時間は使えないし。
で、本番。これが初めて通して作品を見ることになる。
とりあえず無事に幕が開いた。良かった。でも、映像的には失敗。プロジェクターのメーカーのロゴが画面に出てしまった。きっかけ自体が思っていたよりもタイトだった。でも、出してみないとロゴが消えたかどうか分からないからどうしよう。これについては明日。こういうミスで演出家に謝りに行くのはとてもイヤだ。せっかく作った作品がこんなことで崩れるのはとても切ない。
後で、演出家の人が気を使って僕に話しかけてくれた。うーん、気を使わせてしまった。明日はちゃんとします。なんとかなりそうだし。
帰ってから、また料理だ。カレーを煮込んでから就寝。

15.sep rainy and cloudy
今日は14時に劇場に入ればいいので、楽チン。久しぶりに沢山寝た。
昨日煮込んだカレーを食べてだらだら。そろそろマンハッタンのニュースも見飽きたので、今日は朝からMTV漬け。
劇場に14時に入ってとりあえずランチ。今日はエビのパスタ。うまいけど塩が少しきつい。
15時を過ぎても、全然ホールの方に入れない。人が来ません。困ったもんだ。とかなんとか45分経過して劇場の人が来た。やっとこ入れる。なんだろうなあまったく。ま、仕方ない。特別直しもしないので時間的には問題なし。
そのままバタバタと本番に今日は楽日なので、終わったらバラシだ。今日の本番は昨日より数段面白かった。自分もノーミスよかった。
終演してから移動のためにパッキング(荷造り)をしてから、劇場の中で乾杯をした。その後は劇場にくっついてるカフェで軽く打ち上げ。軽くのはずが気が付いたら1:30。そこから帰宅して更に他のスタッフと朝の4時くらいまでいろいろな話しをした。男同士の話しなので内緒。こうやって長い時間他の人と居ていろいろと語り会うのはとても楽しい。人生においての一番面白い娯楽はこうやって人と居ることだと思う。そして、これもまた経験。

16.sep sunny
今日は移動日。朝から昨日の残りのカレーを食べて。それから移動。バタバタと周りにあるものを片づけてから家を出てバスに乗って移動。大体3時間くらいの旅になるらしい。今日はバス移動だからいいけど次は飛行機なんだよね。ニューヨーク公演はどうなるんだろ。まだ、細かい状態が分からないのでなんとも言えない感じ。
寝てる間にバス移動は終了。前回のデュッセルドルフと違って今度は少し都会になった。フランクフルトの中央駅から少しの所のホテルだ。今度はホテルだから自炊じゃない。ちと寂しいな。自炊生活も結構面白かったのに。賄い班長だったし。
ホテル到着の時間が15時。17時集合して御飯を食べに行くことになった。韓国料理を食べに行く。
お店に着いてメニューを見たら韓国語と英語とドイツ語のメニュー。初めて気が付いたけど、韓国料理の食材をちゃんと覚えてないと注文が出来ない。やられた。
ツアーメンバーは全員で19人。4人ずつの席割りで座っていろいろと熟考。とりあえず、プルコギとクッパとビビンバ。後はチャーハンを注文した。結構たらふく食べた。とっても美味しいってわけではないけれどなんか幸せ。

16.sep After dinner
御飯を食べたら満腹になったったのでお散歩。
なんとなくてくてく歩いてたら、PhoneCenter発見。テレホンカードを買った。これで日本に安く電話が出来る。
さらに歩いていくと今度はオペラ座があった新しく出来たばかりの劇場だ。時間的に遅いので劇場自体は閉まってた。
そのままでかい教会らしき建物に向かいつつ、ウィンドウショッピング。ドイツは店が閉まるのが早いから、なにも買えなかった。教会を幾つか回っていって、一つだけ小さいけどとってもいい感じの教会があって中で座って少しぼーっとしてみた。とっても気持ちがいい。
フランクフルトの近所を流れてる川まで遊びに行く。草むらを突っ切ったらウンを踏んでしまうかなりブルー。。。
そのまま、夜の歓楽街に繰り出していろいろ見る。途中でストリップ小屋のおねーさんに捕まって少し怖かった。頭一個分背が高いおねーさんにちょっと覗いてかない?とか、言われたら怖いよ。。。しかも、体太いし。
ドイツの大人のおもちゃや発見。中に入っていろいろと見たけどなーんかやらしくないんだよね。大味っていうかさ。すっぽんぽんにエロを感じたりしないものだ。
なんだかんだでちょっと観光ぽいものをして見たりした。初めてかも、こっちに来て。
歩き疲れたので、撃沈。

17.sep rainy after sunny
今日から本格的にホテル住まい。御飯を作らなくていいのはいいんだけど、あんまり食べたいものがないのが問題。
適当に済ませて劇場に向う。大道具とかを手持ちで劇場まで運ぶ。めっちゃ重いよ。。。
今日の小屋付きは前回と大違いでやたら働いてくれる。しかもいい人だらけだ。やっぱり小屋の人たちの気分の良さっていうか、人となりって仕事に大きく影響するものだ。
今日は照明の合わせまでやっておしまいなので少しのんびり仕事してた。
お昼御飯は、近所のスーパーで音響さんとシェアして御飯を買って食べた。結構いける。明日からもこれで生活すればかなりいい感じかも。
御飯を食べて作業を再開。
ぼーっとしてたのか映像のトランスを壊してしまう。。。
こまった。予備がない。せこせこ治すことにした。
が、直らない。仕方ないのでトランスを買いに行ってもらった。幸い海外でも手に入りそうなものだったのでよかった。
気を取り直して少し別の仕事してから、照明のシュート。
22時になって劇場を出て、ホテルに戻る。そろそろ洗濯物が溜まってきてるので、コインランドリーを偵察しにいく。23時までなので、もう閉まる所だった。残念。
劇場の近所のコインランドリーに出すことにする。
今日はなんだかんだで疲れたので就寝。

18.sep rainy after cloudy
今日は仕込み2日目。
10時入り。朝から昨日の残りの作業を2時間やってから、昼飯を食べてそれから、場当たり。
コンタクトの調子があまり良くない。もしかしたら使い捨てのコンタクトに変更した方がいいのかも。使い捨てコンタクト使ってた時はこんなのなかったしなあ。目がしょぼしょぼしてる。段々ハードコンタクトがあわなくなってきたのかもしれない。安くていいのになあ。まあ、それでもメガネで暮らすのよりはナンボも暮らしやすいからね。
ドイツに来たら筋トレしないといけないなって思ってたのに。ほとんどやってない。ツアーの役者に一緒にアップしましょうよって言われてるけど、その時間はセットアップで忙しいっちゅうの(笑)
ちゃんと御飯を食べてるせいか体の方はちゃんと動く。少し熱っぽいけど。風邪?
とか、なんとかぼーっとしてたら一日の作業終わり(笑)

19.sep rainy
今日は初日。
昼入りでセットアップして、ゲネやってから本番。他のツアーと比べるとある意味楽勝。他だともっと時間ないし。でも、時間に余裕があると思って結構のんびりしてるとダメダメな感じだよな。やれることややりたいことはいくらでもあるんだし。
とか、思ってゲネ中に機材のトラブル発生。超凹む。
映像の信号線が弱くなってて、きちんとホールドしないから抜けてしまったらしい。本番をやるにはあまりにもちゃちな機材だ。DVのハンディカム2台でオペなんてのは初めてだし。ホント困るよな。まあ、いいけど。幸いガムテープで無理矢理補修出来たので本番はなんの問題も無し。
でも、外れのポジションとはいえ失敗っていうか、トラブルはそこに居た奴が被るもんだしな。仕方ない。運が悪かったと思って諦めよう。
一瞬、日本に帰りたいよ。って泣き言を考えたのは内緒。
ま、本番うまく行ったからNo Problem.
ホテルに戻ってきて、明日はオフの日なので暴れまくりの皆さんって感じで5時まで大騒ぎ。

20.sep cloudy sometime rain
今日はオフ。昼にみんなで出かけて中華を食べに行く。その後は別行動。
一日ブラブラしてナイフ見たり(ドイツはゾーリンゲンとかで有名。ちなみにお隣のスイスのビクトリノックスっていうアーミーナイフも有名。ドイツでも沢山売ってる)サングラス見たりする。
フランクフルトの中心街はハフトバーンホフ(中央駅)から少し外れた所にある。ドイツはデュッセルドルフもそうだったけど、駅と街が少し離れてる。
到着した日はドーム教会の方に行ったので今度は繁華街の方にブラブラしにいく。ビクトリノックスのナイフを買おうと思ってたのに(アメリカでハイジャックがあって、機内持ち込みのチェックが恐ろしく厳しくなってる可能性が大きいこのご時世に・・・)
とかいって、延々探し回ったあげく買ったのはサングラス(笑)Fossilのサングラスを安売りしてたので、買ってしまった。こっちの太陽は紫外線が強い感じで目が痛いので丁度いい。
リーベハウゼン教会(?名前が正しいかどうか不明)に行ってみる。自分は根っからの日本人でどっちかっていうとあんまり宗教は関係ない人なんだけど、なぜか良い教会に行くとめっちゃ落ち着く。教会の礼拝堂で座って少し休むと体が回復してた(笑)この教会はいい教会だったらしい。
良い気の集まる場所ではなんか体が癒されるものだ。歩き疲れて就寝。

21.sep sunny
朝っぱらからショックな事が、使ってたコンタクトが割れた。
仕方ないので日本に電話して、コンタクトの処方箋を聞いて買いに行く。こっちではすぐにコンタクトが買えるらしい。
んで、お店に行く。中を覗いたら視力の検査の機械とかがずらりと並んでてとっても怖い。しかも、奥に細長い構造なのでなんか眼科に来てしまった感じ。ほとんどサンプルも並んでないし。
シガニー・ウィーバーに似た店員さんがニコニコ応対してくれる。昨日のオフの買い物の時も思ったけど、相手の言ってる事は大体は分かるんだけど、こっちの言いたいことがうまく英語にならない。僕はあんまり困らないけど、店員さんが結構困ってた。
とりあえず、小屋入りの時間が迫ってきたので諦めて劇場に向かうことにして、店員さんに明日また来るね。って言って出てくる。ちょっとブルーになりつつ小屋に。
劇場に言ったら、演出家がちょっと変更するよって言ってたから、ちょっとした変更かなって思ったら、後半部分の構成を丸々変えてきた。吃驚。だけど、確かに面白くはなった。
面白くなってきた。いろんな意味で。自分の出す映像のきっかけも結構変わってしまって、ちょっといっぱいいっぱいになりつつ本番をやった。
うまく行って良かった。
少し風邪を引いた感じなので早めに帰宅して就寝。

22.sep sunny
今日は本番3日目。
昨日買い損ねたコンタクトを買いに行く。シガニーさん(仮名)は覚えててくれたみたいで、「昨日の人ね。奥で処方箋を渡してコンタクトをもらってきてね」って言われる。覚えててもらうのはとっても嬉しい。
奥に行くと、まんま眼科の診療所があって、そこでドクターらしき人に処方箋を渡す、ぱぱっと選んで渡してくれた。
使い捨てのコンタクトを買った。片目で60DMだから大体3000円くらい。日本の安売りの所で買ったほうが安い。まあ、海外で心配だからまともな所で買ったのでこの値段なのは否めないか。
ホテルに一旦戻ってコンタクトに変えて、劇場へ。舞台監督がビックマックを途中で買ったので一口もらう。日本のよりもおいしかった。
いつも通りに本番をやる。今日はなんのトラブルもなし。お客さんの反応も良かった。反応がいいとなんか仕事してるって思う。今日はいい気分。コンタクトも買ったし。
ホールの隣のスタジオが夜からクラブ営業になっていたので行ってみることのした。
まだ、時間が23時なのであんまり人が居ない。きっと0時くらいから人が沢山来るンだと思う。
よし、踊るぞ。
って、中に入ったら誰も踊ってない。勢いつけて行ったので少しずっこけた。我慢できなくて端の方で静かに踊ってたら、しばらくつるとちょっとしたパフォーマンスが始まった。
ビニール袋で作った鳥に手を入れて、歌入りの曲を流してそれに合わせて腹話術みたいに鳥を動かしてた。実に絶妙。とってもうまい。なんかすごい得した感じ。
パフォーマンスが終わったらまた曲が流れ始めた。
2、3人がバラバラ踊り始めたので便乗して、1時間くらい踊ってからホテルにもどった。もう少し踊りたかったけど、そうもいかない。終電終わってしまうし。明日も仕事だし。
かなり後ろ髪引かれながら帰宅。

23.sep sunny
ここんところずっと晴れてる。
いい感じだ。今日の公演でフランクフルトの公演は最後。なんか、印象としてはジャンキーが結構居る怖い街って感じだった。
最後の本番も無事に終わり。ホントによかった。今日は荷物の計量をしておしまい。
なんか、書くことがないや。

24.sep sunny
今日で、ドイツとおさらばやっぱりこの国は苦手だ。申し訳ないけどにがてなんだよね。
せっかく昨日計量したのに、なんの役にも立たなかった。荷物の重量は計算されないで適当に流してくだけになってしまった。結局大量の荷物が積み込めたからよしとしよう。なんか釈然としないけどね。がんばって荷物を減らしたのに。
ロンドンに付いてトランジット。やっぱり飛行機に乗るための検査はめちゃ厳しい。
ナイフとかライターは没収。他にとんがったモノもだめ。毛抜きとかまでダメだってさ。
セキュリティが異常に厳しい感じだ。手荷物の刃物関係は全部取り上げられた。良かった貨物行きにいれておいて。
ニューヨークについて少しホッとしたら、カーゴの荷物が届いてない。どういうこと?
ま、一個だけだけど。
入国審査はあっさりクリア。簡単だなあ。あんだけチェックして乗ったのにな。まあ、いいけどさ。
今日はなんか釈然としない一日だったな。疲れた。

25.sep rainy
今日はオフ。
ブラブラと両替しに行ったり、ワールドトレードセンターの近くまでいく。
陸軍出てたり警察のセキュリティとか出てた、いろいろ大変な感じだ。ふー(ム。ム)。
まさに戦争してますってかんじ。住んでるところのあたり雰囲気は全然違う。住んでる辺りはもっと普通な感じなんだけどね。
でも、現場のまわり2ブロックくらいしかロックしてないのがなんかすごい。ほとんど被害の現場に近くまで行けた。
野次馬も多いし。それに起こってる輩も結構居た。あんなのに目をつけられたらあぶないな。はけ口欲してる感じだものね。
現場を見るとやっぱり痛ましい。それに負のエネルギーの温床なってる感じ。悪意とか、憎悪とか、恐怖が渦巻いてる。結構やられた。疲れる。
そのまま帰って寝た。

26.sep sunny
またもや両替。靴を買う。今日も両替。
こっちに持ってきた劇団のトラベラーチェックを換金しに行ったんだけど、一回につき1000ドルまでしかできないので小分けにしていろんな所で換金しないといけないので歩きまくり。
ブラブラ近所を歩き回って、靴屋みたりして思わず靴買ってしまった。ほぼ一目惚れ。黒の革の靴。いい感じだ。値段は大体7千円弱。いい買い物したな。
ニューヨークはお金のかかる街だな。

27.sep sunny
軽く仕込み
照明と舞台面を軽く仕込んでおしまい。楽チン。たまにはこういう状態もないと体持たないよな。
思ったより仕込めた。感じ。7時には終わりなのでなんとなく出来る所まで仕込んだ。
今回は現地スタッフに英語で指示して仕込んでもらったので、結構疲れた。自分でやった方がらく。

28.sep sunny
これから、MOMAへ。
MOMAは工事中で半分以下しか見られないちょっとショック。ギャラリーを適当に見て回ってから、サウスの方でパークでやるダンスパフォーマンスを見に行った。MOMAは残念だったけど、ギャラリーの方はそれなりに面白かった。
でも、やっぱりビジネスがキツイとアートは面白くないな。お金ってのが関わってくると作品は少しエネルギーをなくすのかな。
ダンスはエレクトロニカっていうテクノっぽい感じの曲の音楽だった。
女3人、男1人。の4人組のダンス。結構面白かった。
本番中に黒人の酔っぱらいのオヤジ乱入。マネージャーらしき叔父さんと弱冠バトル。なにしてんだか。
下手くそきわまりないダンスを披露しつつ乱入してきたオヤジはぶっ飛ばされて、逮捕されてた。
やっぱりあかんよな。乱入は。
照明は作業灯をバックに一つ、フロント代わりに3つ。
とってもシンプルだけど今一。せめてparくらい吊ろうよ。別段つけっぱなしにする必要もないんじゃないのかなって思った。
でも、ダンスそのものはレベルが高かった。いいもん見たな。

29.sep sunny
今日は仕込み2日目です。
朝から味噌汁を作って朝ご飯。今日はかなりシンプルな朝ご飯で済ましました。
30分前にホテルを出て、劇場に向かおうと思ったけど、待てど待てどもバスが来ない。困った。
仕方ないのでタクシーで移動。4ドル10セント。あれ。結構安い。
明日からは多分タクシーだな。面倒だし。バスは。
これで一番乗りって思ったら、みんな先に到着してた。どういうこと?僕が待ってたバスじゃないバスの方はちゃんと来たらしい。時刻表もないし。
10時からてれんてれん仕込み。ここでは仕込みをしなくていいらしい。と、いうより仕事を取ってしまうことになるので手伝う程度。体がなまる。。。。ダイエットしたいのに。
とかなんとかしてる間に一日が過ぎてしまった。
帰りに日本の食材やさんに行って買い物をして帰った。
帰って蕎麦食べて日本に電話したり、イギリスに電話したら一日が終わってしまった。だるい生活だなあ。まあ、土曜だし。

30 sep. sunny
今日は日記おやすみ。ちょっとお疲れ気味。大丈夫かな。ま、大丈夫か。

1 oct. sunny
ニューヨーク生活は結構疲れるな。なんでだろう。
今日はフルタイムでお仕事だったので結構お疲れ。家に帰ったらすぐに寝るつもりだったのに結構遅くまで真面目な話しをしてしまう。生きるのは大変だ。なにもしないでも生きていられるけど、意識して生きるのも大事。
だらだら過ごしても一日。一生懸命生きても一日。ま、どっちもとっても大事だと思う。

2 oct sunny
今日は4時で仕事おしまい。小屋の中でレクチャーかなんかやるので、一回劇場を明け渡さないといけないので途中でおしまい。ま、大体音もあかりも出来てるみたいだし大丈夫かな?
食材やさんに行って買い物してから帰る。帰ったら夜御飯だ。
ニューヨークもあきてきたかな。そろそろ。早くロンドンに行きたい。

3 oct
ほんとに良く晴れるな。(笑)
そういや晴れっぱなしだなあ。なんて呑気な事を言いつつ仕込み。
今日は夕方で仕事おしまい。少しのんびりできるかな?って思ったら小屋の人と飯食って飲みに出かけてしまったのであんまりのんびり出来なかった。まあ、仕方ないか。
外国に来てまで日本食はどうだろうと思うけど、劇団員のお友達がバイトしてるのでお付き合いで回転寿司やさんへ。
なんでニューヨークで回転寿司なのかは謎。
けっこうすごいメニューがあった。
メキシカン(マグロとアボガド巻その外になぜか一味唐辛子)結構旨い。
アメリカンドリーム(エビ天とサラダ菜とアボガド)なんでか美味し。
不思議な感じの寿司だった。御飯があったかいのが頂けないが一応寿司の味はしたさ。
それより大量にある食材の数々はどうなるんだろう。ホントに後一週間で食べられるのかな?まあ、いっか。

4 oct.
初日
やっとこ初日。もう随分ここに居る気がする。ま、既に10日だもんな。特に問題ないかなって感じで幕開き。
と思ったら思いもしない所で照明トラブル。照明のユニットが言うことを聞かなくなった。
つまり壊れた?っていうか動作不良。本番終わっていろいろ考えてみたけどよくわからないってことだけ分かった。困ったな。

5.oct
2日目。
昨日の照明トラブルはまだ解消してないので、とりあえずユニット周りの掃除をしてみる。
トラブルが出るユニットもなんとなく確認できたので考えてる通りなら、ユニットが熱を持ってしまって暴走してると見るのが正解だろう。ふー(ム。ム)
わかったからなんだって気もするが。一応掃除してみる。
本番直前にふと思い立ったことことがあってユニットを見に行ったら案の定トラブルの原因発見。
ユニットの冷却ファンの上に映画のフィルムのリールがおいてあった。そら熱も溜まりますわ。
無事に本番終わる。良かった。

6 oct.
楽日
今日でおしまい。明日の早朝からイギリスに移動。明後日には仕込み。強行軍だなあ。
昨日ユニットの問題は解消したから問題なし。本番も無事に終わる。良かった良かった。
バラシが終わったのが結局深夜1時過ぎ。これで明日は朝の5時半にはバスに乗ってるんだよな。ハードだ。。。

7 oct.
今日は移動日。
朝の5時半にホテルのロビーに集合してバスに乗って空港へ。
7時45分に搭乗ゲートに行かないといけないのに、セキュリティのチェックが厳しくてかなりぎりぎりまでかかった。
こんなことで訴訟になったりしないのかな。いらぬ心配してしまう。
なんだかんだでヒースロー到着。そっからホテルまでバスで移動。今回は場所がカーディフっていってイングランドの南西部のウェールズ地方なので延々バスで3時間。
着いて小腹がすいたのでなんかを物色しにおでかけ。既に1時をまわってる。
町中には夜遊び中の若者がちょこちょこいた。ここでは暇がないからいけないけどきっとクラブがある感じだ。しかも健康的な感じのやつが。行きたいな。ロンドンまではお預けかな。
でも、イギリスって所はやっぱり自分の性にあってるみたい。お店に入っても困らないしさ。
中央駅の側のケバブとかのジャンクフードのお店が開いてたので、そこでカリーアンドチップスを購入。
結構うまい。食い物のまずいこの国でいい物が食べられるなんて。
夜遊びしてる女の子に話しかけられた。少し雑談してから別れる。さい先がいいのかな?
ホテルに戻ってお風呂にお湯貯めるの待ちつつ隣の部屋に行って2、3分で戻ってきたらお風呂の水が溢れてた。廊下まで水が・・・仕方ないのでフロントに行ってみたけど焦ってるので英語が出てこない、なんとか通じたと思ったら「大丈夫、大丈夫」
あの、大丈夫じゃないんですけど・・・
仕方ないから水をタオルで吸い取ってしぼってあつめた。初日からこれか。
幸先いいかなって思ったのにな。
ブルーになりつつ、お風呂に入って寝る。

8. oct
気を取り直して仕込み。
っていうか、移動ですぐに仕込みは少しキツイ。
オーダーしておいた機材が届いてない。いつまで経っても仕事が進まない。
こういう状態を英語でモwait paint dryモっていうそうな。のんびりして待つしかない状態のことをいうそうだ。
そんな感じで一日目の仕込みはおしまい。
ホテルに戻ったら。水をこぼしたところにタオルがひいてあった。

9. oct
二日目になっても状況はさして変わらない。
まあ、これがイギリスらしいんだろうな。
なんてこといってる場合じゃないかも。
とにかくのんびりしてるよなあ。なんでだろ。

10 . oct
本当にwait paint dryな日々だ。
全体的に疲れがピークなのかもしれない。
今日は本番なのになあ全然だめって感じ。
一ついいことがあった。ここの小屋付きのjamesが自分が昔やった芝居で使った音を持ってきてくれて、今回の公演には使えないかもしれないけど良かったら聞いてみてくれないか?って。
なんか、とっても幸せだ。

11. oct
今日が楽日。ここでは二日間の公演。なんでもかんでものんびりした感じになってる。いいんだか悪いんだか。
ふー(ム。ム)
一応無事に本番も終わってバラシ。なんだか疲れた。

12. oct
今日は移動日。マンチェスターに移動だ。
バスにゆられて6時間くらいかな。風景が変わらないっていうか、同じ風景。牛と羊ばっか。
カーディフよりは都会だけど小さい街だ。
でも、都会に来た感じ。歩いてすぐの所がゲイエリア(笑)なかなかいい?(笑)

13. oct
今日はオフ。
ギャラリーをいろいろと見て回る。やっぱいイギリスのギャラリーは面白いものをやってるな。マンチェスターでもロンドンでも当たり外れはあるにせよ。面白い。
いい感じ。
Corners houseっていう、ギャラリーを映画館と、カフェが一個の建物に入ってる所があってなかなか良い感じ。スープが美味しいのさ。実はマンチェスターの公演をやるgreen roomの隣。とりあえずうまい飯にはありつけそうだ。
夜は芝居を見に行った。Coldっていうお芝居。面白かった。精神病院の話しだった。英語がけっこうすんなりと入ってきて、前回イギリスに来た時に芝居を見た敗北感は少し払拭された(笑)
それにしてもいいものが見れた。

14. oct
今日もオフ
今日は何処に行ってもおやすみ。なぜなら今日は日曜日。ふー(ム。ム)
仕方ないのでCDを見に行く。結局見るだけでなくてまたCDを買ってしまう。困ったもんだ。この旅公演の間に一体何枚のCDを買うつもりなんだろう。でも、日本でお目にかかりにくい、IBZAの良いCDが買えた。幸せ。

15. oct
仕込み初日。
今回なんと小屋付きが1人。とってもいい人なんだけど、その人待ちの待ちが長い。ま、のんびり行こうぜってことかな。

16. oct
仕込み2日目。
のんびりしたまんま仕込み二日目。
正直共同生活も長くなると疲れるよね。そろそろ一回限界値に来そうかな。公演に対してのモチベーションとかそう言うモノが疲労によって落ちてくるのはある程度仕方のないことなんだろうと思う。
昨日ほとんど仕込み自体は終わっていたので予定よりも進行は早くなってる感じ。
ここん所一日に一回はcorner houseに行って御飯を食べてる。野菜の煮込んであるスープはなんか心が救われる感じだ。特に疲れてる体と胃にはとても優しい。幸せ。

17 oct.
仕込みも3日目。明日は本番。明かり作りの残りをやって今日はゲネ。
またもや照明のトラブル発生。
今は亡き会社の調光卓なのでちょっと困る。歌モノ(音楽系のイベントのこと、コンサートを含む)で使う人が多い調光卓なので、芝居とかでやるような複雑なプログラムは苦手なんだよね。
トラブルの原因がまたニューヨークと同じかと思ったけどそうじゃないみたい。
困ったものだ。
前回のニューヨーク公演の時のトラブルは機械の不調だったのだけど、それと同じラインで問題を究明していっても結果が見えない。なんでだろうと思って小屋の人に聞いてみたら、調光卓のプログラムの問題だった。
日本ではあまり出回っていないムーブっていうプログラムが入っている調光卓なんだけど、そのプログラムがおせっかいなので起きたトラブルらしい。プログラム上の問題で代替の調光卓もないので仕方ないから一晩考えてからやることにする。
ふー(ー。ー)照明にトラブルは付き物なんだろうな。ま、いつものことさ。

18 oct
とりあえず、一晩考えてもダメなもんはダメなのでなんとかそのままでやることになった。ま、そんなもんだよな。
まあ、とにかく本番は無事に終わった。なによりだ。良かった。
閑話休題。
短いからグリーンルームの小屋付きの人の話を少し。
なんか丁度公演も半分を過ぎて疲労感満載だったんだけど、ここの小屋付きのスティーブを見てるととても幸せになって元気になった。彼は別段特別なことはなにもしてないし、ただの話しの長い気のいいおっさんといってしまえば、それで済むような感じなんだけど。彼の物事に取り組む時の姿勢や、楽しむってことに対する飽くなき心は見てるだけで幸せになった。とにかく何でも、トラブルでも面白いことでも楽しそうにしてる。人生を楽しんで生きてる感じがした。まず、とっても良い奴だし。
スティーブが居たおかげでマンチェスターの生活は救われたなって思う。
もう1人ステイシー。とっても可愛い女の人だ。
見た目はスキンヘッドで体も筋肉質。右肩にタトゥも入ってる。かっこいいって感じなんだけど、ちょっと話しをしてみると分かるんだけど中身はとってもチャーミングな女の人だ。
彼女がしているペンダントがとってもいいのだった。"safe""calm"って書いてあるのが一個ずつ。
safeとcalmは舞台のスタッフに一番大事なことだと思う。いいでしょって言った彼女はとっても可愛い女の子だった。また来たいな。

19 oct
今日は昼間はオフ。夕方から小屋入りなのでブラブラお散歩。
んで、またCDを4枚も買ってしまう。なにやってんだろう。すでに大赤字確定なんだよね。困ったもんだよ。
今日は楽日。
本番終わってちゃっちゃとバラシをして、飲みに入る。
役者の最年少の子の髪の毛をカットしてあげる約束をしていたので、先に帰る。
スキばさみで綺麗にカット。昔のアイドルみたいな頭だったから、今風にしてみた。結果はまあまあうまく行ったみたい。所詮小器用だからこういうちょっとしたことは得意なんだよな。

20 oct
昨日はなんだかんだで朝まで髪を切るのにかかってしまって眠い。結局ひたすらバスの中で寝てた。
なのであまり書くことなし。
今日からブライトンだ。イギリスの南の港町の大学の寮で生活することになる。今回から個室。でも部屋に電話なし。

21 oct.
今日は仕込み初日。
またもやトラブル。今日は誕生日なのになあ。
順調にだらだらと仕込みをして後2時間くらいで仕込みの時間も終わり。
今日は誕生日だし、無事に作業が終わるかな?って思ってた所でソースフォーのお尻から火が噴きだした。
原因はコードのショートサーキット。ソースフォーの部品の予備がないので半田で直す。あぶない直し方だな。
結局修理用のパーツがないから、適当になんとかなるところでやるしかない。
しかし、海外でも日本でもやることは同じか。やっぱり何でも屋さんなのかな。困った。
仕込みが終わって宿舎に戻ると、みんなの様子がおかしい。ヒソヒソ話ししてるし、気がつかない振りをするのが親切だよな。
宿舎の談話室みたいな所で軽くケーキをもらったりしてお祝いしてくれた。
僕は祝うのは慣れてるけど、祝われるのは苦手みたいだ。なんか照れてしまうよ。
ともあれ、僕の27歳は昨日で終わり。今日から28歳。ま、今更年齢なんて関係ないような気もする。
とにもかくにも28歳の一年間が面白い一年だといいな。

22 oct
仕込み2日目。
只今、作業中。今回は金魚鉢の中で1人だからなにしてても大丈夫(笑)なので今は明かり作りとサウンドチェックの時間なんだけど、日記作成中。
ま、でも書くことそんなにないや。
それでも延々スタンバイしてないといけないのが辛い所。ここのスタッフのプッヅィーって女の人が居るんだけど、よく働くし面白い。彼女もグリーンルームのスティーブと同じような人種みたい。ま、典型的な幸せなイギリス人なのかな。僕のイギリスの友だちたちは一緒に居るとhappyになれる感じの人が多い。言葉が分からないから余計かもね。

23 oct.
今日は本番初日。
でも、音響はノイズトラブル、照明は吊り換え、舞台は大黒の中割レールがしなってる。
こんだけの直しをしないといけないのに人が全然足りない。
おかげで屋根裏の散歩者状態。すのこ(舞台の天井部分)に行ったまんまにさせられた。
まあ、それはいいとしてだ。
すのこから降りてきたら、みんなで御飯に行ってたりするのはちとあったまくるよな。っていうかモチベーション下がる。「あーはいはいそうですか。」っていう気分でやさぐれたくもなるさ。
しかも本番は金魚鉢の中に飼い殺しだから、舞台でなにが起きてるかわかんないしさ。インカム(ヘッドホンとマイクがくっついてる電話みたいなの)で連絡取らないときっかけわかんないし。なんかここんところやさぐれ気味。
ふー(ー。ー)
疲れるよね。

24 oct.
来たばっかなのに楽日。�今日はday off.みんなは海を見に行ったらしい。そろそろ疲労が溜まってきてる時期なんだから少し我慢した方がいいのにな。また調子が悪いとか抜かすんじゃないだろうな。
昨日のニュースでIRAが武装解除するらしい。条件つきだけれどもこれは大きな進展と言えると思う。しかし、そっちにみんな頭がシフトしてしまってアフガンのことが少し疎かになってる感じ。遠い戦場よりも近くのより身近な武装解除か。まあ、そうだよな。
少し口が悪いかもしれないけど、今回の戦争によるところの意味って大きいと思う。戦争自体はいいことではないと思うのだけど。メディアの進歩と戦争のピンポイント化によってより対立点が浮き彫りにされると思うわけで、今までの何処でどういう論点を持って戦争をしているのか分からない。またそれによる犠牲者が見えなかった戦争と違って、今回の戦争は別の視点から見るとより自分のスタンスについて問われる戦争だと思う。戦争がいいことではないのはみんな知ってると思うし、戦争による犠牲者が出ることも分かってる。そして、テロリズムに関してもそうだ。それについてみんなが少しでもそこに頭を働かせて生きる。それだけのことだけでも昔よりは良くなってるのではなかろうか。少なくともテロリズムに対して少しは考えることだけでも。
悲惨な事件だったオウムのサリン事件然りだ。瞬間的なこととして捉えるのではなく、意識の中にそれを繋ぎとめることをしなければ意味がないとは思う。規模の大小はあってもテロ行為の即時的、そして短絡的な部分は結果として自らを貶めることになる。もちろん相手を傷つける行為は自らも痛みを伴い結果としなにも残らないという虚無感。いろいろと考えさせられる。
今という時間は過去の積み重ねの上に存在するんだけど、その過去よりも少しずつでもよくなってると思う。少なくとも多くの人がこの戦争やテロリズムに関して考え、行動することしかよくなることはあり得ないから。
世界的な流れとして、自分と違うこと(肌の色、宗教、考え方、食生活etc)について他をrespectしていくということをしていこうという流れがある。その中にあることとしてこの戦争やテロリズムに対しての意識を持ち、それについて考えるターニングポイントとしての意味を考えるととても重要な時間に今いると思う。

25 oct.
今日は移動日のはずだったんだけど、着いてすぐに仕込み開始。
すごいブルーな感じで仕込みにかかった。
ここのところのツアーで出会うスタッフの質があまり高いものではなく、すごい残念に思ってたところだったし、公演自体も終わりに近づいてきてとってもだれて来てる。というより安心感っていうか慣れが出てきてる。緊張感が落ちてる。そういう中で仕事をする怖さがあって、とっても精神的に堕ちていた。
今度来た所はアベリスウィスってところ、場所はグレートブリテン島の西の端で大西洋に面してるところ。イギリスの最初の公演地だったバリーから北にずっと行った所。
バスで延々7時間の移動の後の仕込み。
ところがここのスタッフ達はとっても陽気でしかも勤勉で仕事の出来る若いスタッフ達だった。恐らく今までのスタッフの中でも一番いいスタッフかもしれない。彼等は頭もいいし、動きも早い。ここにたったの二日しか居ないことが惜しいくらいだ。
仕込みは大体23時くらいに終わって、少し彼等と話しをしてから帰ってきた。気持ちが久しぶりに上向きになってる。早く日本に帰って自分の仕事も進めないと行けないなって思った。
ホテルに戻るとホテルの真向かいが海だった。波の音がザザーンってしてる。海が好きな僕としては最高の場所。少しはしゃいで海に行って波と追っかけっこしてしまった。もう28になったのにな。あんまり嬉しくって「うーみーーーー!!!」ってしか言えない感じ。とってもhappyだ。
そう思って海岸をぶらついてたら、女装した男の子4人組が酔っぱらってはしゃいでた。なんかとっても楽しそうだった。あまりに似合わない女装なので大爆笑してしまった。
なんか良いことが多い日だ。

26 oct.
今日は朝から昨日続き。
アベリスウィスでの公演は大学校内にあるアートセンターでやるので、なんか学校の中なんだけど、日本の学校の感覚と少し(?)違う。
だって丸々街が一個入ってる感じなんだもの。なんか不思議。
アートセンターには他の普通の人たちも沢山来るから、学校の中に居る気がしない。なんか不思議。
明日は公演。ここでの公演は一回だけなのでなんかバタバタしてる。
ま、とりあえず仕事自体はそれなりに順調に進んでる感じ。ま、良いか。
仕事が終わってからホテルに戻ってきてから少し散歩した。
夜の海は少し怖いけど面白い。なんでだろ。
延々30分くらい考え事しながら歩いてたら波が大きくなってきた。波ってなんか引き込まれそう。吸い込まれそうになる感覚が面白いけど、また怖い。少し怖くなってしまったので帰ってきた。
時間は丁度2時少しまえ。そろそろパブの閉まる時間らしくって街に人が溢れてた。
イギリス人は夜遊びスキだな。ま、どこの国でも同じかな。
しかし、いつも思うけどここの国の人たちっていつ働いてるんだろう。いつでも街にはブラブラしてる人が一杯だものな。なんか不思議。

27 oct
今日でアベリスウィスともお別れ。
本番は今回一回のみ。但し僕は客席のど真ん中にプロジェクターを設置してオペレーション。
なんていうか、今までで一番イヤなパターンかもしれない。。。
今回は公演が大学の課題になったらしく、学生が一杯来てた。
なんなく本番は終わり。終わった後に隣の席に座っていた学生に「nice job!」って言われた。これが可愛い女学生だったら嬉しかったのだけど、残念ながら男の学生。ま、一声かけてくれたことはとっても嬉しかったのだけどね。
バラシが終わって、そのまま小屋の人たちと打ち上げをしに街のバーに行く。2時くらいまで、延々と話し込んだ。面白い人たちだ。
別れ際に「I'll be back!!」って、言ったら。
待ってるよ。だってさ。

28 oct.
今日は移動日。
やっとこロンドンに帰ってこれる。長かったなあ。
劇場に劇団の荷物を取りに行ったら、小屋のスタッフが来てて昨日の別れの挨拶の続き。
さよならじゃなくて、また今度ね。って挨拶してみんな別れた。
気持ちのいいスタッフ達だった。照明のスタッフのベンは早く返って来いよって言ってた。
彼は派遣のスタッフで、今シーズンだけ、ロンドンのとなりのウィンザーから派遣されて来てたので、今度ロンドンに来たときには会えるかもしれない。連絡先をメモしてもらったしね。

29 oct.
今日からICA。ロンドン生活の始まり。
どうも小屋側とうまく連絡が取り合えない。なんか、いやーな感じの劇場スタッフだ。とってもよろしくない。
なんとなく権威主義っぽいところがあって少々腹が立つ感じ。
とりあえず、またもや機材が足りない状態で仕込み。
なんとなく最初のカーディフの仕込みを思い出してしまう。でも、あのときは劇場側のスタッフもいい人たちっていうか、仕事をちゃんとするタイプだったのにな。wait paint dryな仕込みになってしまう。

30 oct.
今日も仕込み。
昨日ほとんどフォーカスは終わってるので、残りの仕込みをしてから明かり作り。
特になにもなく、劇場に詰めていて夜になってしまう。うーん。書くことない。
相変わらず小屋の対応はイライラする。劇場内の連絡が不行き届きのようだ。

31 oct.
今日はハロウィン。
でも、僕らは仕込み。
本番なのに機材が全部揃ってない。どうなってしまうんだろう。
今回映像はプロジェクター2台仕込みでやることになった。舞台全面と、舞台奥の壁だけ。
二重写しになってて結構面白い。
やっとこ少し面白い形が見えてきた。映像の部分に関しての話しだけど。
今日から本番開始。ここでの公演回数は全部で4回。
長いなあ。しかもスタッフがいまいちの小屋で4回もやるのは少し苦痛かもしれない。
アベリスウィスのスタッフと一緒に長い時間公演をやってるのは楽しそうだったのにな。まあ、そんなことも言ってられないんだけどね。仕事だし。
なんとか、お昼ぐらいに残りの機材が届いたので本番には間に合った。あぶないなあ。
本番も問題なく終わり。まあ、良いんじゃないの。

1 nov.
気がついたら11月だ。
早いなあ。日本出てから足かけ3ヶ月だよ。
長いねえ。
今日は本番二日目。別に何の問題もなく終わり。書くことないし。困ったな。
結局仕込み続きでまだロンドン出歩いてないよ。

2 nov.
今日は本番3日目。やっとこ出歩けたよ。今日は遅入りだったからさ。
マーケットをブラブラしてから、ICAに行く。金曜の昼なのであまり人が居ない。面白くないなあ。
なんかぶら~ってしてたら、入り時間になってしまった。
夜公演が終わってから、ロンドンの夜景の案内がてら、数人の役者を連れて夜の街へ。
やっぱりタワーブリッジはいいねえ。

3 nov.
今日で旅公演は全部おしまい。
全ての公演の最後だ。
だからといって特別なことはなにもないんだけどね。
公演が夜なのでまた遅入り。
ノミの市を見て回る。今日は土曜だからみんな観光客がとっても多い。
街角にパフォーマーも沢山出てた。面白いなあ。弦楽をやりながら踊るパフォーマーの4人組を見てたら入り時間になってしまった。面白いので思わずCDも買ってしまった。
本番は最終公演の楽日だからって特別なことはしないで幕引き。ふー(ー。ー)
長いツアーだったな。
終わった後はみんなでホテルに帰ってみんなで僕の部屋に集まって飲んでた。全員が揃って飲むのは公演期間で初めてかもしれないな。延々4時過ぎまでいろんな話しをして過ごした。
この後、他のスタッフやメンバーはイギリス最初の公演地のカーディフの近所まで行ってワークショップ。
僕だけツアーから外れることになる。公演そのものは終わってるので、日本に帰る準備もしないといけないしね。日本で仕事が待ってたりするので。忙しいなあ。

4 nov.
バスに荷物を積み込むのが僕の最後の仕事。
みんなとお別れの時間だ。長いツアーで一緒だった仲間と別れることになる。まあ、日本に帰ったらみんなと会うのは確実なんだけどね。しばしのお別れだ。
バスが予定よりも1時間半遅れて到着した。なんか長い別れの挨拶になってしまった。
みんなバスに乗り込んで、僕だけスーツケースとリュック背負ってバスの外。
みんなを見送って、ロンドンの街へ。
日本に帰るまでしばしの休息を取りにロンドンのundergroundへ。
お疲れさまでした。

コメントを残す

あなたのメールアドレスは公開されません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください