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100306 川柳指導者養成ワークショップ所見

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作成 川口大介 西舞鶴(京都)

川柳を使ったワークショップ。
はたしてどのようなものになるのかと、期待と不安でいっぱいでした。
しかし、想像していたものより、はるかに素晴らしいものでした。
参加していただいた方が、非常に積極的で、チャレンジ精神に満ちていたことが原因の一つであると考えられます。高齢な方も、臆せず、一生懸命に取り組んでいただきました。体力的に多少ハードなこともありましたが、汗をかきながら、自分がいいと思えることを精一杯体現する姿は、とても美しく、感動すら覚えました。
まず、ガイダンスのときは、参加者の方に、不安の色が見えました。読み聞かせ会の方だったので、『身体化』という言葉が、何かとんでもないことをやらされるように聞こえたのかもしれません。
ウォーミングアップに入り、その不安と緊張は少しずつほぐれていったように思います。最初は、段取りに手間取り、講師陣が同じ場所に固まってしまったために、参加者との距離を縮めることができませんでした。ウォーミングアップの中で位置が変わるエクササイズがあり、そこからは距離が近づき始めた気がします。
尾崎放哉の自由律俳句を使ったワークに入ってからは、参加者の見本になるよう大きく動き、発するように心がけました。参加者の方も少しずつテレが薄くなっていき積極的に取り組んでいたように思います。初見で読んだときとワークを経て読んだときの明らかな変化に驚き、感動しました。
そこから、グループでの身体化に入ったのですが、読みで自信がついたのか、スムーズにワークが進んでいきました。ハードルの高いことをやっていても、意見はたくさん出てきてグループリードしやすかったです。
一日目の締めとなる発表では、とても美しい身体表現がされ、翌日への期待をいっそう濃くしました。
二日目に入り、参加者の方に『やってやるぞ』というような気概を感じました。
ウォーミングアップを経て、前日、川柳指導者養成ワークショップで作られた川柳を使い、一日目と同じように身体化していきました。前日以上にアイデアが生まれいいものになり、午後の創作に向けて、いいステップになりました。
午後から、午前中に子どもが作った川柳を身体化していきました。参加者の積極性・やる気は変わりませんでしたが、疲れが目に見えてきました。しかし、身体化をしていくペースは今まで以上に早く、より高みを目指そうとする想いにあふれ、すばらしい作品が出来上がり発表会を迎えました。
発表も順調に進み、見ていただいた方からも好評でした。
最後に、参加者の方から『こんなにいい体験させていただきありがとうございました』と言われ、素直にうれしかったです。
全体を通して、もう少し進行のペースがゆっくりでもよかった気がします。身体化に対するステップも、体力的に厳しい場面が見えたので、何か違うアプローチが出来たのではないかと考えました。しかし、出来上がったものは素晴らしく、感動的で、これからも続けていくべきワークショップであると思いました。

文化庁 「言葉」に関する参加体験型事業 「川柳ワークショップ」 舞鶴 2日目 記録

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2日目 2010年 3月7日

場所 舞鶴市 林業センター

講師 長谷基弘
コーディネータ 伊藤馨
アシスタント 北村耕治
川口大介

参加者 11名(午後から1名追加で12名)

10:00
開始
ガイダンス

10:05
ウォーミングアップ 円陣で立ったまま
手足をブラブラする。
右左ジャンプ
ランダムウォーク
すれ違いざまに目を合わせる
すれ違いざまに挨拶をする

10:15
ランダムウォーク2
シチュエーションを歩く
風の強い日に風に向かって歩く
すごい寒い日
ぽかぽかして暖かい日に花が咲いているところを歩く
水中を歩く
炎の中を歩く
ゼリーの中を歩く
巨大な氷の中を歩く

10:20
丸くなって椅子に座る
浅めに座り、鼻から吸って、口から出す
吐く息に「スー」という音を乗せる。
お腹と背中に手をあてて、息が入ってくるのを確認する。
自分が出せる一番小さい無声音を出す。「んー」

10:25
川柳を読む
前日に別の川柳の創作ワークショップで作られたものを短冊で一人一枚ずつ配布する。
配布したものは、比較的読みやすいものをこちらで選んだ。

初見読み
順番に一人ずつ初見読みをする。(裏返しておいてめくって読む)

身体化エクササイズ
立って、一番小さい声で読む
手をぶらぶらさせながら読む
体を振り回しながら読む
歩きながら読む
顔より上に短冊を持って読む
何かを指さして読む
非常口
鈴木さん
窓の外のまるさ(窓の外に見える佐藤商店の看板)
天井
いろんな人に言う
いろんな物に言う
書かれている情景を作って読む
読む度に違う場所に変えて読む
人に挨拶して読む

10:40
二度目の読み
円陣になって一人ずつ読む
反対側の人に聞こえるように読むこと

フィードバック
変化したところを話しあう
読み方が変わった。人が感じられるようになった。読み方が明るくなった。など。

10:50
グループ分け
こうじ(北村耕治以下こうじ)グループとぐちゃ(川口大介以下ぐちゃ)グループにわけた
(身体化のエクササイズ中に振り分け、名前はワークショップネーム)
こうじ むらた ただ こんの きむら たきむら
ぐちゃ いかだ いちせ たけだ きたかた ますいけ みなみ

各チームに一つずつ川柳を配る。
こうじ 引き出しの奥で手招きする悪魔
ぐちゃ 引き出しの中から声がもれてくる

10:55
川柳をシーンにする
30秒から1分程度

11:05
発表

11:10
講評
詩的な終わり方がいい。読み方もうまくなっている。声の音量のバランスを考えてみよう。体に対して素直に読むのがいい。など。

11:20
川柳を追加してシーンを作る
こうじ 引き出しの奥で手招きする悪魔 + 桜咲く空の引き出し涙する
ぐちゃ 引き出しの中から声がもれてくる + 引き出しの初恋揺らり五年生

11:35
発表&講評
間がいい。
作ったものが手を離れて、世界が広がっている。
人の体によって、表現されるというのが初めて。
余白、余韻があるともっといい。
(川柳ワークショップ参加者数名と講師のやすみさんが見学に来てくれました。)

12:00
休憩 1時間

13:00
午後の部 開始
ガイダンス
ウォーミングアップ

13:10
創作 1
(午前中の子供向けの川柳ワークショップで作られたものから抜粋で行った)
こうじチーム はなしてて おおわらいして せきがでた
ぐちゃチーム さいている たねがいっぱい わらってる

13:20
発表&講評 1
はじめとおわりがよい。
コンテンポラリーダンスのよう。
抽象化が上手にされている。
作ったシーンの前後が感じられるようにできるとなおいい。

13:40
創作 2
さらに川柳を追加してシーンの創作を行う
こうじチーム
はなしてて おおわらいして せきがでた + よるのほし わたしがすきな ほほえみだ
ぐちゃチーム
さいている たねがいっぱい わらってる + ごりらはね わらっていても 気づかれず

13:50
発表&講評 2
よみ間違いはきにしなくていい。
見た目を整えたほうがいい。
関係が見えるようにすればなおいい。

14:00
休憩 10分

14:10
創作 3
さきほどの講評を元にブラッシュアップする

14:25
発表 & 講評 3

14:45
本番のためのガイダンス
本番は一人一句ずつ身体化して読むことを説明
川柳を配布

14:50
初見読み

身体化の作業
(好きな身体化の方法を使う。特に指示はしない。)

14:55
二度目読み

15:00
リハーサル
本番どおりに流してやる。
ぐちゃチームが先行。
一列に並んで読み、その後スタンバイして、身体表現にしたものを発表
こうじチームと入れ替わる。
一列に並んで読み、その後スタンバイして、身体表現にしたものを発表
15:10
解散

15:30
発表会
開会の挨拶
国語調査官 鈴木さんの言葉

15:40
開始

15:50
ポストパフォーマンストーク
やすみりえ、鈴木仁也、長谷基弘

抜粋
いいものが見られた。
期待どおり、伝わってくるものが出来上がった。
子供でやったらどうなるか楽しみ。
川柳と場面創作の相性がいい。
舞鶴では一つのお題でバリエーションが豊かなものが出来上がってきてる。
十七音しかないのではなく、十七音もあるんだな。
想像力で膨らましやすい。
読み方をどうこうではなく、ひたすら読むだけ。
俳優は舞台上に居ることが大事。
子供が作ったものを大人が一生懸命やることが大事。

16;10
終了

16:15
フィードバック
楽しかった。
はじめてのことだった。
普通の読み方の講座なのかと思っていた。
作品創作のときにいろいろ助けられた。
言葉との出会いを大事にすることで何かが見えてくる。
朗読、読み聞かせとは違うようで似ていることが多い。
あくまで人間を読んでいるので、人間が主役。
読み手を見せるために読む。
他、多数。

16:45
クールダウン
輪を小さくして、右の人の肩をさする、たたく。
逆を向いて、左の人の肩をさする、たたく。
深呼吸。

16:50
終了

所見 伊藤馨 コーディネーター
今回のワークショップは全国でも初の試みとしておこなわれたのだが、それに違わぬよい作品が出来上がったように思う。参加者のすばらしいパフォーマンスと、川柳のワークショップでよい句が上がってきたことが作品創作にとって重要だったように思う。
また、川柳という一つの創作をスターターとして、演劇的な身体表現の創作をすることで、人間そのものの中にある面白みや、おかしみがにじみ出てきてくる。
これは、演劇も川柳もどちらも「人間」そのものがテーマとして存在するためだろう。
今回は試金石としての部分で完全に分かれた状態での創作を行ったが、今後はこの川柳と身体表現までを一つの道筋で結んだものを作ることを視野に入れていきたいと思う。
紙に書かれた言葉を身体を通して読むということが、川柳を立体化させ、そこに読む人の人生が融合した形で表現される。何層にも重なった表現が作れるのは、川柳や演劇が持つ、想像させるという部分の余白の部分もまた似通っているということもある。
今後、川柳とのコラボレーションしたワークショップをより深めていきたいと思わせてくれる、可能性を大きく見せてくれるワークショップになったと思う。

所見 北村耕治 アシスタント
二日目。あいさつや口調から、昨日を経て講師陣に対する信頼が厚くなっているのを感じました。川柳を用いた集団創作は、遊び方を知ってからはそれぞれの意見が多すぎて、講師側が置いていかれるほどでした。飛び入り参加があったり川柳作家のやすみりえさんからコメントを頂けるなど、参加者にはよい刺激が続き、発表会では、短い創作期間だったにも関わらず講師側の予想を超える成果を残しました。
参加者達の体力に不安があったため、丁寧な進行を心がけた2日間。繰り返しの作業が増えましたが、かえって一つ一つの要素により理解を深め、参加者の心に川柳や演劇に対して新鮮な興味が生まれたようでした。

文化庁 「言葉」に関する参加体験型事業 「川柳ワークショップ」 舞鶴 初日 記録

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川柳指導者要請ワークショップ 舞鶴 100307

記録作成 terrace 伊藤馨

初日 2010年 3月6日

場所 舞鶴市 林業センター

講師 長谷基弘
コーディネータ 伊藤馨
アシスタント 北村耕治
川口大介

参加者 10名

15:15
開始時間より15分送れて開始。
開始の挨拶

※年配の方が多かったことと、会場の床が冷たいので椅子を使うことにした。
椅子を使って円陣で座る。
椅子の段取りがうまくいかず、講師陣が固まることになってしまい、進行に手間取った。

ウォーミングアップ
椅子に座ったまま、足首を手前に倒し、上半身を前に倒す
手足をブラブラする
指折り
親指から小指に向かって指を折って行き、小指から開く
親指から小指に向かって指を折って行き、また親指から開く
右手の親指から折って行き、小指まできたら、左手の小指から親指まで折って行く、親指まできたら逆方向に開いていく
右手の親指から折って行き、小指まできたら、左手の小指から親指まで折って行く、親指まできた左手の親指から開いていく

ランダムウォーク
椅子を少し広げて丸をつくり、その中を隙間のないように歩く
二人一組
手を叩いたら、二人一組を作る
1,2,3ゲーム
交互に1、2、3と言って行く
1のかわりに手をたたく。パン、2,3となる
3のかわりに足を踏み鳴らす。パン、2、ドン。となる。

ランダムウォークから二人組
フローズンピクチャ
二人一組で指示した物体になる。
冷蔵庫
洗濯機
扇風機
壁掛け時計

五人一組になる
(伊藤振り分け、アシスタントも各チームに入る)
ヨット
カニ
七分咲きの桜

※コミュニケーションゲームくらいから、受講者に少し疲れが見えてくる。
フローズンピクチャは形をキープするのが難しかった。
全体として固い印象。
五人一組になってからは、少しだけ固さが緩んできた。
体力的な部分に心配が見える。

休憩

尾崎放哉カードを使った言葉の身体化のエクササイズ
円陣で椅子に座り、カードを配る
配られてもまだ見てはいけない。
句以外の言葉を発してはいけない。
ひとりずつ順番に初見で読む。
言葉がおさまったら、次の人が読む。を繰り返し全員が読む。
言葉の身体化
配られたカードを持って、指示の通りに読む。
歩きながら。
出せる限りの小さな声で。
上に向かって読む。
誰かに向かって読む。
モノに向かって読む。
身体を使って、形を作りながら読む
言葉の意味や語感で区切りながら、形を作り読む。
すぐに納得しないで、一番自分にしっくり来る形を探しながら、丁寧に読む

再度、円陣になって読む
感想を言い合う。

※変化したという意味あいの言葉が多かったが、内容的に文節的な読みにまだひっかかっている感じが残ってる。

グループ創作
全体を2グループに分ける(伊藤振り分け、アシスタントも各チームに一人ずつ入る)
グループで代表の句を一つ決める
句を30秒程度の場面にする

北村グループ 「なんと丸い月が出たよ窓」

川口グループ 「宵のくちなしの花を君に見せる」

※北村グループは比較的さっさと形を作っていく。
川口グループは句をどうするかで悩んで身体を動かし始めるのが遅れた。

発表
北村グループ 家が立っていて、大きな窓がある。そこに外から扉を開けて人が帰ってくる。椅子に座り、窓の外に月を見つけて窓により眺める。そこで外に居る人が句を読む。
川口グループ くちなしと月が出ていて、そこに二人の人物が手をつないであらわれる。月が「宵の」、くちなしが「くちなしの花を」、二人のうち男が「君に見せる」という。二人去っていく。

※どちらもあじわい深い感じになっている。北村グループのなんとも言えない寂寥感と、川口グループの恋愛の淡い夜の風景が好対照だった。
一人が読む、割って何人かで読む。と手法も違っていた。

フィードバック
質問などを含めて感想を言いあった
北村グループの扉が悲しい感じで閉まるのがいい。
カップルの顔が見たくなった。
モノに向かって読むというのが新鮮だった。

※短時間の割には作品として、それなりのものが出来上がったように思う。
作品の抽象化がまだ足りないので、もう少し言葉を抽象化して捉えられるともう少し飛躍が出来そうに見えた。
質問としては、どちらかというと言葉についての質問が主で内容に向かってどうかという点がフィーチャーされていた。
モノに向かっていうということがとても新鮮だった。そうだ。
読みきかせでは技術面が中心になるが、今回は言葉を対象に投げるということと、その言葉で自分の中にどう変化が起きるかが中心なのかという点が異なる。

所見 伊藤馨 コーディネーター
全体として、それなりに高齢の方が多かった。高齢者は気持ちは前に向かっているが、そこに身体がついてこないということが多い。
ここをより考慮し、進行をゆっくり目に進める。進度が速すぎないか注意をよりする必要がある。
参加者の方々は思いのほかシャイだったので、雑談のような形であれば言葉が出てくるし、身体だけ使うときは率先して動いてくれる。
が、反面、いざ何か言うとなると言葉や身体が動かない場面があるので、そこを上手にガイドしていく必要がある。
今回のワークショップでは、進行のスピードがやや速かったように思う。
以後、進行のスピード感はより注意した方がいい。
ただ、今回の受講者の反応はビビッドに反応していて、意欲もあり、身体的な耐久力という点以外は、非常にやりやすいメンバーだった。
特に、進行でひっかかりがあることについては、受講者同士で相互補完で動いてくれていたので、スムーズに進行ができた。
進行の受講者に対しての負荷のかけ方は今後も課題になるものだ。

所見 北村耕治 アシスタント
初日。開始前に参加者達と二言三言かわした際は、やや内向的な印象を受けました。しかし、ウォーミングアップが始まると徐々に表情もほぐれ嬌声も聞け、前向きな参加意欲が見られるようになりました。疑問や戸惑いを覚える度、実践をもって何かを理解しようとする様は好感を持てましたが、指示を出す前から動き出してしまう気の早さが気になりました。