16th Apr. 2014 深夜の戯言「人でなしについて」

僕は、この仕事は人でなしの仕事なのだと思うときがある。
一方で、関わるということの重さを体感できる仕事でもあると思う
その重さというのは、公演をするということに関わるということであり、楽しいからやるとか、楽しくないからやらないとか、そういう話ではない。
楽しさなんていう尺度ほど、あてにならないものはないと思っている。
楽しければいいのか。っていうと、それはダメだと思っている。
一つの企画に関わり、その公演をなんとかするということは、簡単なことではない。
そうやって、公演を支える柱にならなくてはいけない。
照明の仕事も、その他のスタッフの仕事もギャランティが発生するのは、
表側の俳優たちに奉仕する側であるべき立場だから、それ以上のものを公演に渡さなくてはならないからだし、その公演が商業的な意味で大成功しても、その益を受け取るべき立場にないからだと思っている。
つまり、仕事としてのラインを切ってないのであれば、それ以上を受け取ってはならないものなのだと思っている。
一方で、企画として予算の採算が合わないものに関わる時には、支援するつもりで関わっている。これは、楽しい楽しくないではない。むしろ、苦しいことだ。
関わることを決めた自分への責任や、出演する俳優たちへの責任がある。
企画した主催が予算確保が出来ていないということを飲んでも仕事をするというのは、そういうことなのだと考えている。
踏み台にされるのは構わない。自らそれを選んでしているのだから
ただ、その支援しているということが分かってもらえないのであれば、それはあまりにも見る目がなかったのだと戒めるしかない。
予算がない仕事を受けるのは、自らの責任である。ただ、その時に主催は出演する人たちを人質に仕事を取るということをしているということを心の底から恥じるべきだと思う。やりたいことに見合う予算を作れなかったことを心の底から悔いるべきだし、そのことについて果てることのない反省をしなくてはならない。
やりたかったんだもん。に、外の人を付き合わせてはいけない。
また、逆に自らが持つ技術や技能を軽いものだとしか思ってもらえなかったということなのだ。と。
こんなに悲しいことはない。
自分への戒めとして。これはよく考えなくてはならないこと。